自信をなくした学校の先生

最近とくに、教育の現場で、本来起こってはならないような事件・事故が多く取り沙汰されるようになりましたね。
以前、私のもとに悩みの相談で来られる人を職業別に分けると、一番多いのが経営者で、次いで教員、家庭の主婦、サラリーマン、未婚の女性そして学生という具合でした。
正直に言うと、学校の先生が相談にみえるというのは、とても意外なことでした。
その先生方の悩みの多くは、自分の子どもの教育問題と学校の生徒指導の問題でした。
特に、教師という立場にありながら、自分自身の子どもの教育がうまくいっていない、という悩みが多かったのです。

自分の子どもの成績が悪いとか、学校でいじめられて泣いて帰ってくる、そして登校拒否で学校へ行こうとしない、万引きで警察に補導された等々、自分の子供の教育さえうまくいっていないのに、生徒たちを教えるという、なにかちぐはぐな気持ちで教壇に立っても、自信を持って生徒に教えられないというのです。自分の子どものことが心配で、気もそぞろ、生徒には事務的に教えているだけで、その結果授業は退屈でつまらないものとなり、結果的に生徒たちも先生に愛想をつかす、という傾向があったのです。

現在は、モンスターペアレンツと呼ばれる親たちが勢いを増し、教育の現場に少なからず混乱が起きているようで、教員の悩みもますます膨らんでいくばかりですね。

職員室での先生同士の話には病気の話が多く、体がだるいのは肝臓の具合が悪い前兆だとか、いや糖尿病の検査を受けたほうがいいなどといった話題や、あたりさわりのない世間話ばかりで、自分の子どものことについて相談にのってくれるような同僚や先輩もおらず、心配や悩みが高じてノイローゼになったり、不眠症になったり、遂には健康を損なうケースまでありました。
ずっと以前の話ですが、雑誌に全国小・中学校の先生の実に30パーセントを超す人たちが、睡眠薬を飲まずには眠れないという統計が出ていましたが、その統計もあながち間違いではないだろうと思ったものです。

自分の家庭で悩みを抱え、自分自身に対しても教育そのものに対して自信を持てない先生がいたとしたら、校内暴力や登校拒否とかいじめの問題が発生するのも無理もないことでしょう。もちろん生徒自身にも問題はありますが、やはり親と教師に責任の大半はあると言わざるをえません。
互いに自信のないもの同土が、将来を背負って立つ子供たちを育てていくのだとしたら、これは由々しきことです。

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